下地補修とは・・・
こんにちは👷
高松市外壁塗装・屋根塗装・雨漏り専門店
北村塗装店です🐘
下地補修は、大きなひび割れや欠損だけではなく、キズ・ひび割れにも行なわれます。
細かい傷や、ちょっとしたひび割れ程度なら、放置しても大丈夫かと思われるかもしれないですが、無視しておくと段々と劣化が進み、建物自体の耐久性が失われてしまいます。
また、建物の劣化を保護し耐久性を維持するとともに、その後に施工する塗装の美観に影響を及ぼし、防水工事やタイルの張り替えの仕上がりにも大きく左右するなど、大規模な修繕の中でも非常に重要な工程になります。
以下からは、下地補修の作業内容・補修が必要な症状例・補修を行うことの重要性・劣化を放置するとどのような危険性があるのかをご紹介します。
下地補修とは?
下地補修工事とは、塗装前にコンクリートやモルタルなどの建物の亀裂や、細かい傷などを補修する工事です。簡単に言えば、建物の塗装や防水を施工するための準備と考えてもらえれば、分かりやすいと思います。
具体的にはコンクリートのひび割れや、モルタルの浮きなどを下地補修せずに放置すると、丁寧に塗装を行ってもすぐにひび割れが起きたり塗膜が剥がれてしまい、劣化の進行を止めることができません。
下地補修の作業内容
下地補修にはひび割れやモルタルの浮き、コンクリートの欠損を補修するための色々な種類がありますので紹介します。
シール工法
0.3mm未満の小さなひび割れの処理に行われる作業で、ひび割れしている個所をシーリング材や微弾性フィラーと呼ばれる材料で埋める補修工事です。
エポキシ樹脂低圧注入
0.3mm以上、1.0mm未満のひび割れや、モルタルの浮きがある箇所に行われます。ひび割れの場合は周りを綺麗に清掃して、ひび割れ内部に注入器具を使ってエポキシ樹脂を注入します。
モルタルに浮いている箇所がある場合、浮いた部分にドリルで穴をあけ、隙間を埋めるようにエポキシ樹脂を注入します。
Uカットシール工法
1.0mm以上のひび割れの場合に使われ、外壁をカットした後に内部にシーリング材を充填し、外壁を復元する補修工事です。
建物の構造上の理由や、ひび割れ再発の恐れがある場合に行われます。
モルタル補修(爆裂補修)
爆裂や欠損、外壁材が大きく脱落して鉄筋が露出している場合に行なわれます。
膨張したコンクリートを除去し、錆が発生している鉄筋を露出させ、 ケレン作業で錆を除去します。
その後、補修用防錆プライマーを塗布し、モルタル(樹脂モルタル)などで埋めて成型します。
シーリング補修
シーリングとは、外壁材と外壁材のつなぎ目部分を指し、主にサイディングの外壁やACLの外壁などにみられ、コーキングとも呼ばれています。
シーリング補修では、一般的にポリウレタンや編成シリコンを使用します。これは、外壁の目地やひび割れのほかに屋根や窓枠にも使われます。耐久年数は環境によっても大きく変わりますが、一般的には10〜15年ともいわれています。
下地補修が必要な症状例
下地補修の大まかな作業内容を知っていただいた次に、どういった状態だと補修が必要なのか、いくつかの例をご紹介します。
ひび割れ(クラック)
幅0.3mm未満のひび割れは「ヘアクラック」、幅0.3mm以上、深さ5㎜以上のひび割れは「構造クラック」とよばれます、構造クラックは建物全体にダメージが出る可能性が高いため、早期の補修が必要です。
コンクリートやモルタルでできた建物の外壁には、ひび割れはつきものです。地震の揺れや地盤沈下などで出来ることもあれば、気温の変化などで膨張と伸縮を繰り返して出来ることもあります。
ひび割れをそのままにしておくと、ひび割れの部分から雨水などが侵入し、建物の内部にもダメージを与えることもあるため補修が必要です。
モルタルの浮き
マンションなどの建物では、コンクリートの凹凸を調節するために塗装やタイルの下に、下地調節材のモルタルが塗られています。そのため、建物が地震などの影響でダメージを受けたり、ひび割れなどの部分から水分が侵入すると、その部分のモルタルが浮いてくることがあります。
モルタルの浮きは見た目ではわからないことが多い為、ハンマーなどを使って音の違いを聞き分けて診断します。浮いたままにしておくと、モルタルごと剥がれ落ちてくる可能性がある為、補修が必要です。
コンクリートの爆裂、欠損
外壁コンクリートが欠けた状態で、原因は様々です。
クラックや爆裂が影響していることもあれば、地震などで強いダメージを受けて欠けてしまう場合もあります。弱くなったコンクリート周辺の部分をすべて除去して、モルタルなどで成形する必要があり
ます。
鉄筋の爆裂
ひび割れの部分から雨水などが侵入すると、コンクリート内部の鉄筋がさびてしまうことがあります。
錆によって鉄筋が膨張すると、コンクリートを押し出してボロボロなったり、その影響で鉄筋が露出することもあります。
この現象は「爆裂」と呼ばれます。爆裂を放置すると、コンクリートが剥がれ落ちてきたり、建物の強度が下がったりする可能性があります。
爆裂が再度発生しないよう、錆止め塗装を使ったりし、確実に補修を行う必要があります。
下地補修の重要性
下地補修が必要な場合と、その方法をいくつかご紹介しましたが、次は下地補修をきちんと行うことの重要性と、下地補修を怠るとどうなってしまうかを理解しましょう。
塗料の密着度を高める
下地補修をきちんと施工することで、塗料の密着度を高めることができます。
外壁にそのまま塗料を塗ってしまうと、塗料がうまく密着せずにすぐに剝がれてきてしまったり、浮いてきてしまいます。パッと見ただけでは違いがわからないかもしれませんが、表面がザラザラしていたり、凹凸ができていたりすると、美観が損なわれてしまいます。
また、ひび割れが起こっている箇所は、下地補修をせずに塗料を塗ってもすぐに塗膜が破けてしまうため、意味がなくなってしまいます。
耐久性・防水性を高める
ひび割れや欠損、爆裂をきちんと下地補修することで、建物自体の劣化を保護するとともに、下地と塗料の密着性が向上することによって、塗料の耐久性・機能性の向上にもつながります。
また、雨水などが下地の中に侵入するのを防ぎ、内部の鉄筋が錆びてしまうのを防ぎ、塗膜の剝れを防止する他、雨漏りのなどを防ぐことにも繋がります。
下地補修を怠ると、様々な問題が発生します。建物が劣化して、耐久性が失われるだけでなく、雨漏りが起きたり、外観の美観も失われます。
以下からは、キズやひび割れなどの劣化を放置するとどうなってしまうか、詳しくご紹介します。
建物の強度が劣化する
下地補修を怠ると、建物の強度が劣化してしまいます。
外壁の下地が劣化したまま放置してしまうと、雨水が侵入して外壁材が腐食してしまう原因になるからです。
また、経年や大きな地震などによるダメージでひび割れが発生している場合、放置すればするほど広がってしまいます。そうすると、外壁の強度が落ちて、震度5程度の地震でも建物が倒壊してしまう可能性があるので大変危険です。
雨漏りの原因になる
下地補修を行わないと、雨漏りの原因になることがあります。少量の雨なら問題なくても、大量の雨が降ると、下地の傷んだ部分から雨水が侵入してしまうことがあります。屋内の壁にシミができるようなら、外壁の下地が劣化したことにより雨漏りしている可能性が高いです。外壁からの雨漏りは、外壁材が傷んでしまうだけでなく、場合によってはシロアリ被害の原因になることがあるので、注意する必要があります。
美観性の問題
下地補修をせずに塗装を行うと、塗膜が剥がれていた部分やひび割れが発生していた部分は、塗料が均一に付かず仕上がりに影響します。また古い塗膜やひび割れの補修が不十分だと、塗装がその部分から剥がれ落ちてきて、新しい塗膜の耐久性が失われてしまいます。
下地が劣化してそのままの状態にしておくと、外観の美観が損なわれるうえに、外壁塗装の塗膜が浮いてきてボコボコして見えたり、塗膜が剥がれてきてしまいやすくなるからです。
外壁材が落下する原因になる
外壁材の落下を予防するためには、下地補修をきちんと行うことが大切です。下地補修を怠ると、外壁材が剝れて落ちてくる原因となります。万が一タイミングが悪く通行人などに当たってしまうと、大怪我をしてしまう可能性があります。そういった思わぬ事故を防ぐためにも、下地補修をきちんと行う必要があります。
シーリングの劣化
シーリングの劣化は、シーリング材に含まれる可塑剤(かそざい)に原因があります。可塑剤は長年紫外線を浴びると、気化して外に放出され、年々柔軟性がなくなっていくことでひび割れを起こしてしまいます。さらに、そこから雨漏りが発生する恐れもあります。
まとめ
下地補修は大きな傷・欠損だけでなく、小さなものも放置しておくと、建物の劣化や仕上がりだけでなく、後々の作業にも影響する大事な工程だとわかっていただけたかと思います。
ちいさな傷・ひび割れ程度なら、上から塗装してしまうと最初の一時はわからないですが、時間が立つと、すぐにひび割れの再発や塗膜が剥がれてきてしまい、最悪の場合、気が付いた時には前より症状が悪化しているということもあり得ます。
せっかくお金を払った塗装工事が無駄になってしまう可能性があるので、今後塗り替えなどの予定がある方は注意して頂ければと思います。
外壁塗装に関して何かわからないことがあればお気軽にご相談ください。